プレミアリーグプレーオフ vs札幌大谷高校 2022/12/9
○ 2-1 坂上 山口
会場:広島広域公園第一球技場
途中出場FWが値千金の決勝弾!浜松開誠館が札幌大谷を退け決定戦へ!
高円宮杯U-18サッカーリーグ2022プレミアリーグプレーオフ(参入戦)の1回戦が12月9日に行われ、プリンスリーグ東海1位の浜松開成館(静岡)とプリンスリーグ北海道2位の札幌大谷(北海道2)が対戦。浜松開成館が2-1で勝利し、決定戦へと駒を進めた。
浜松開成館は、立ち上がりから素早いサイド攻撃を仕掛けていった。出足の早い囲い込みでボールを奪えばすかさず、MF14松本大樹(3年)とMF23菅原太一(2年)の2シャドーを経由して攻撃を組み立てていく。
すると11分に先制に成功する。前線に駆け上がっていた右ウイングバックDF2若尾直哉(3年)のシュートのこぼれ球をFW17坂上輝(3年)が押し込んでみせた。
ところが前半30分を越えたあたりから札幌大谷に流れを明け渡す。中盤での競り合いで後手に回り、次第にボールを握られていくのだ。
67分には、ディフェンスラインをFW11長太陽寛(3年)に破られると同点ゴールを決められた。
その後も札幌大谷にゲームを支配される展開が長く続いたが、それでも浜松開誠館は後半頭から途中出場のFW16山口莉生(3年)のスピードを活かしたシンプルな攻撃やMF22今井航(3年)の高精度のキックを軸に追加点を目指した。
その策が奏功したのが84分。ゴール前に飛び出した山口が、右サイドからのクロスに合わせて渾身のヘディング弾を見舞う。これがゴールネットを揺らし、浜松開誠館はリードを得るそして、そのまま試合はフィニッシュ。2-1で接戦を制した浜松開成館は、昇格をかけて決定戦で昌平(埼玉)と対戦する。
浜松開誠館の青嶋文明監督は「裏に抜けるスピードのある選手を入れて、スペースに差し込むことで、相手が間延びするのを狙った」と山口投入の意図を語る。一方で、「後半になって相手が出てきたのに対処はできていたので、問題ないかなと思ったけど、セカンドボールを拾えず失点してしまったのが課題。1-0か2-0で終わらせなければいけない試合だった」と反省点も語った。
かたや惜しくも敗れた札幌大谷も好ゲームを披露。固さがほぐれてきた前半途中からは試合の主導権を握り、度々チャンスを作っていった。とりわけFW長太は快足を飛ばして何度も相手の守備陣を翻弄し、MF5笹修大(1年)はゲームメイクしながらも時に前線に上がってターゲットにもなった。DF3安食優斗(3年)とDF4服部天磨(3年)の2CBの体を張った守備も印象的だった。
札幌大谷の清水隆行監督は「悪くないかなと思っていたんですけど、やっぱりこの舞台でやる緊張感はあった。こういう大きな会場では今年1年やっていないので。想定はしていましたけどね、最初は固いだろうなと。でも後半は選手たちが自分たちの良さを出してくれた」と悔やみつつも教え子を労った。 (文・写真=多田哲平)
コメント